本ページでは、UV印刷(透明アクリル)によって生産する商品のデザイン作成方法とご注意点についてご案内しております。
UV印刷(透明アクリル)によって生産できる対象商品は以下のとおりです。「対象商品」に含まれる商品のデザインデータ作成の際には本ページをご確認いただきデータ作成をお願いいたします。また、デザインデータ作成時の注意点も合わせてご確認をお願いいたします。
なお、同じUV印刷で生産する「アクリルキーホルダー(白色)」はデータの作成方法が違いますのでご注意ください。
『アクリルキーホルダー(白色)』のデザインデータ作成方法はこちらのご案内ページでご確認ください。
印刷方法 | 対象商品 |
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UV印刷 (透明アクリル) |
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初めにUVという言葉は「ultraviolet」の略語で、お肌の天敵でも『紫外線』のことです。UVプリンターはインク自体はUV印刷専用のインクを使用しますが、プリンターの仕組み自体は家庭用のプリンタ―とまったく同じです。違いとしては印刷後にインクに対して紫外線を照射することです。UVプリンターで使用するインクは「UVインク」と言い、インクの中に紫外線で固まる液体が混合されており、印刷後に紫外線を照射することでインク層が硬化します。硬化後のインクは擦過性や耐水性に優れているので、身近な商品としてアクリルキーホルダーやスマホケースなどにもちいられます。前述のとおり印刷自体は家庭用にプリンタ―と同じで紙にも印刷できますが、紙以外に、アクリル・PET、ABS、塩ビ・ポリカーボネート・革・合皮・キャンバス生地・木材・ゴルフボールなどにも直接印刷することが可能です。
逆にUV印刷が苦手とする素材もあり、ガラス・ホーロー・アルミ・ステンレス・ウレタン・銅・PP(ポリプロピレン)・PE(ポリエチレン)・ゴム・シリコン樹脂・フッ素樹脂・フッ素加工表面・撥水コート加工面・キャストアクリルなどが印刷に不向きです。ただしプライマー処理(接着処理)で対応可能な素材もあります。
そしてUVプリンターの特徴でもあるので、紙など薄い素材だけでなく高さのある「立方体などのモノ」にも印刷できます。アクリル板を初め、スマホケースやモバイルバッテリー、木材や合皮など商品自体に直接印刷することができます。
もう1点、UV印刷の特徴的なのがホワイトインクが利用できる点です。アクリル板など透明な素材にホワイトインクを使用することにより隠蔽性が増しカラーインクを目立たせたり、ホワイトインクを使用したデザインを描画することも可能です。
UV印刷(透明アクリル)で必要なデータは以下のとおりです。
『白版』とは、ホワイトインクのみを印刷するための専用の描画範囲(白版レイヤー)のことです。UV印刷用のカラーインクは透過性インクのため透明な素材に印刷すると透け見え、絵柄が目立ちません。そこで、絵柄のカラーインクとホワイトインクを重ねて印刷することで透けて見えてしまう現象を打ち消し絵柄(カラーインク)を透けないようにさせます。
また、白版はホワイトインクを用いたデザインとしても利用でき、逆に絵柄(カラーインク)の部分を意図的に透ける部分、透けない部分を使い分けることで表現の幅を広げることもできます。なお、ホワイトインクのみで表現したい場合は、白版データとして塗りつぶすK100%のデータ(描画データ)を活用して表現(印刷)します。
実際にアクリルへ印刷した際に『白版あり』と『白版なし』の状態です。白版なしの方はカラー部分の印刷がはっきりと見えず、印刷されている領域でも背景のグレー色が透けて見えています。
『白版なし』の状態でもカラーインクを印刷すること自体は可能です。ただし、カラーインクは殆ど見えませんが、薄っすらと見えることを逆に利用して『蝶々の羽が透けて見える演出』などに利用できます。
なお、『白版なし』の状態での印刷はオススメしておりません。正直どの様な状態で見えるのかは実際に印刷してご自身で見てみないと雰囲気は分からないと思います。薄い色(淡い色)の場合は殆どカラーインクが見えないので、『白版なし』の状態でカラーインクを印刷する場合は濃い色味の時だけに留めてください。また、お客様へ販売する際にはオンデマンド生産で1度は実際に手に取って確認されることをおすすめします。
白版データを作成するために「デザインレイヤー」を複製します。
Illustratorでカットパスデータを作成される際には「線の位置」の設定を『線を中央に揃える』に指定してください。
Photoshopは「作業用パスを作成」>「パスを保存」の状態のままでOKです。
カットパスデータの作成方法にはいくつかの方法がありますが、もっとも簡単な「選択範囲」を利用した方法と、「ペンツール」と「図形ツール」を利用した方法をそれぞれご案内いたします。
結合したデザインの輪郭を選択ツールにて選択状態にします。
デザインによっては中抜き部分も選択されてしまう場合がありますが、step5で修正しますので中抜き部分も選択された状態のままstep4へ進んでください。
過去に作成されたデザインデータで、背景が透過されていないデータ、或いはJPGファイル形式の場合は上記の手順ではうまく選択範囲が選べませんので、選択ツールなどを使用して、デザインの手作業で輪郭を選択してください。
選択範囲とデザインとの間隔を2mm以上確保します。
※1 解像度別の拡張量
当ショップのテンプレートファイルでは解像度を「350pixel/inch」に設定されておりますが、念のため解像度別、及び拡張したい間隔別に数値を掲載いたします。
初めに『パス』パネルが表示されていない場合は、メニューバーの[ウインドウ]>[パス]をクリックし、『パス』パネルを表示させてください。
[選択範囲]を利用した入稿データの完成です
[ペンツール]を利用した入稿データの完成です
楕円形ツールや長方形ツールを使った図形もパスとして使用できます。
「カットパスレイヤー」を選択し、図形ツールを使用してパスデータを作成してください。
【ご注意】
図形ツールを使用してパスデータを作成する際に、メニューバーの[効果]>[スタライズ]>[角を丸くする]で角を丸くしてもカットに反映されませんのでご注意ください。
ご使用の場合、メニューバーの[オブジェクト]>[アピアランスを分割]で実践のパスデータに変換してからご入稿ください。
パスの線色は赤系、線幅は0.25px~0.5pxを推奨しております。
最後にストラップホール用の穴位置を指定してください。
[図形ツール]を利用した入稿データの完成です
カットパスデータの作成方法にはいくつかの方法がありますが、もっとも簡単な「パスのオフセット」を利用した方法と、「ペンツール」と「図形ツール」を利用した方法をそれぞれご案内いたします。
「カットパスレイヤー」のデータを作成するために「デザインレイヤー」を複製します。
最後にストラップホール用の穴位置を指定してください。
「パスのオフセット」を利用した入稿データの完成です
最後にストラップホール用の穴位置を指定してください。
「パスのオフセット」を利用した入稿データの完成です
楕円形ツールや長方形ツールを使った図形もパスとして使用できます。
「カットパスレイヤー」を選択し、図形ツールを使用してパスデータを作成してください。
【ご注意】
図形ツールを使用してパスデータを作成する際に、メニューバーの[効果]>[スタライズ]>[角を丸くする]で角を丸くしてもカットに反映されませんのでご注意ください。
ご使用の場合、メニューバーの[オブジェクト]>[アピアランスを分割]で実践のパスデータに変換してからご入稿ください。
パスの線色は赤系、線幅は0.25px~0.5pxを推奨しております。
最後にストラップホール用の穴位置を指定してください。
「図形ツール」を利用した入稿データの完成です